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ヒトが苦手な飼い主さん〜人・動物の付き合い方〜

内観療法の体験記~10種類の心理療法を受けた私

★内観療法とは

d.hatena.ne.jp

1. 内観法(内観療法)を受けた期間

私が体験したのは2011年2月27日(日)〜3月5日(土)までの6泊7日でした。

 

当時 調べた時には

ミニ体験的に2泊3日や、1泊2日でやっている所もありましたが、

私は正式な形で体験してみたかったんです。

 

内観療法には集中内観と日常内観があって、

 

集中内観で、正式な1週間でやっているところを探しました。

そして、栃木県さくら市にある、

「瞑想の森 内観研修所」というところに行きました。

 

2.実際の体験

ホームページに「要望があれば駅まで迎えに来てくれる」とあったので、

研修所に電話をして、駅まで迎えに来てもらいました。

 

車に乗っている間、到着してからも

スタッフの方はほとんど無言で、

必要なこと以外はしゃべらなかったです。

 

まわりには木々と民家もぽつぽつある

ほどよい感じの田舎で、

研修所はまわりを木々に囲まれて、

静かな所でした。

 

1)内観を始める前に

そのときは、研修を受けるのはたまたま私1人でした。

 

他の人が参加したとしても、

参加者どうしが一緒になる場はなくて

おしゃべりするようなことはないようです。

それぞれが黙々と自分の内観をする感じです。

 

部屋に案内される前に、受付で簡単な説明を受けました。

まず、ケータイ電話を受付に預けます。

帰る日までケータイには触われません。スゴイですよね。

 

1つか2つ簡単な質問をされた気がするけど、

何を聞かれたか忘れちゃいました。

 

 その後、私が内観をする部屋に案内されました。

4畳半の和室です。

押入れがあって荷物を入れられるようになってました。

 

廊下に出るとトイレがあって、

きれいな、家庭的な感じのトイレでした。

お風呂もそんなに広くなく、普通の家庭用のお風呂できれいでした。

 

4畳半の和室に屏風があります。

この部屋で7日間、自分と向き合う作業をするのです。

 

2)内観の体験

朝早く起きて、内観をして、

食事をして、内観をして、

休憩をして、内観をして、

休憩をして、内観をして、

食事をして、内観をして、

休憩をして、内観をして、

夜はお風呂に入って、眠る・・・

 

1つの内観の時間は、自分を振り返るのに2時間。

 

時間がくると聴き手が部屋の扉を開けて入ってきて、

正座で話を黙って話を聴いてくれます。

その2時間で自分が振り返ったことを報告するのです。

 

そして休憩。トイレに行ったり4畳半の部屋でゆっくりします。

時間が来たらまた内観を始めます。

 ・・・そんな感じです。

 

食事は研修所の方が作って、

部屋まで運んでくれます。

食事もその4畳半の部屋で食べるのです。

この食事が美味しかった~‼️

 

私が行った2月末の栃木県は寒くて寒くて💦

フリースやダウンの上着など持って行った服を

全部着た状態で過ごしました。

 

ずっと4畳半の部屋で屏風に向かって自分と向き合う作業をする。

けっこうキツかったです💦。

 

テレビやケータイなどすべての情報を遮断して、

自分と向き合う作業に集中していると、

感覚が研ぎ澄まされていくみたいです。

 

研修所の方が作ってくださる食事には心がこもっていて、

メニューは普通の家庭料理なんですが、

本当に美味しくて、このごはんのおかげで

7日間がんばれたような気がします。

 

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3)内観の内容

自分にとって(子供の頃からの)1番身近な重要な人のことから内観を始めます。

私の場合は、1番最初は 母、次に父、次に弟、次に夫、までやったところで1週間が終わりました。

 

1人の人物について、

「していただいたこと」

「して返したこと」

「迷惑をかけたこと」

のエピソードを思い出していくのです。

 

昔のことを次々に思い出していきます。

報告の時間がきたら、思い出したことを話します。

 

そして「母」のことが終わったら、

「父」のこと。父のことが終わったら、

「弟」のこと〜というふうに進んでいきます。

 

私は母との間に葛藤があって、

母と向き合うのにいちばん時間がかかりました・・・

 

で、5日目になって、

最初に説明を受けた部屋に呼ばれて、

私の話し方、振り返り方がより深くなるようなアドバイスを受けました。

確か少し厳しいような口調だったと思います。

 

で、それまでの内観と、それ以降の内観の質が変わりました。

 

6日目の内観で、私に大きな気づきが起きて号泣しました。

忘れていて自分が棚に上げていたことを思い出して、

ものすごく恥ずかしくなったのです。

申し訳なくて、忘れていた自分が許せないような気持ちになって、

わーわー泣きました。 

これは大きかったです。

 

もしミニ体験とかで、1泊2日とか2泊3日で帰っていたら、

この気づきは得られなかったです。

7日間なのには意味があるなぁと思いました。

 

2011年の3月5日の啓蟄(けいちつ)の日、

啓蟄は「冬ごもりしていた虫が外に出てくる」

っていう意味だそうですが、

私はひとり7日間こもっていた4畳半の部屋から外に出て、

自分も冬ごもりしていた虫みたいだなーと思いました。

 

4)内観が終わって

終わって初めて、研修所のスタッフの方と笑顔で話しました。

それまでは報告のとき以外はずっと無言だったのでー。

 

帰りは雑談しながら、車で駅まで送ってくれました。

はーーーっと深呼吸したくなって、すがすがしい気持ちになりました。 

 

3.後日談 

内観が終わって、母に感謝する気持ちがつよくなって、

久しぶりに実家に行きました。

それまで母と距離を置いて、ずっと実家に帰っていなかったのでー。

 

理由は忘れましたがずっと実家に帰らなかった私に

怒りがたまっていたのでしょう。母が怒り出して口論になって、

「友達の娘さんをたくさん知ってるけど、お前のような冷たい娘はいない!!」

と泣きながら怒鳴られました。

私も泣きながら家を飛び出しました。

 

帰ってきて夫に言ったのは「内観で1週間かけて積み上げた感謝の気持ちが、

お母さんに会ったら30分で吹っ飛んでしまった。えーーん(泣く)」

恐るべし うちのお母さん💦トホホ…

 

内観をすると感謝の気持ちが大きくなります。

だけど実物の人にすぐに会うのはやめたほうがいいかもしれないです(*^^*)。